- これから本気で英語多読に取り組みたいと考えている人
- とはいっても、どんな本から始めたらいいかわからない人
- 絵本を読むのには慣れてきたから次のステップに進みたいと考えている人
- アメリカの小学生に大人気のチャプターブック『Magic Tree House』について知りたい人
英語の「多読」というのは、文字どおり英語をたくさん読んでいくひとつの英語学習方法です。
読むときには「読み解く」というよりは「読み流す」ということに注意しながら、とにかく量をこなすというのが多読の方法です。
そんな英語多読におすすめなのがチャプターブックと呼ばれる児童書です。
本記事ではチャプターブックとは何か?
そして我が家が親子でハマったチャプターブック『Magic Tree House』が、子どもだけでなく英語学習中の大人の英語多読にぴったりだと思った理由をご紹介しようと思います。
チャプターブックとは?
チャプターブックというのは、小学校低学年(7〜10歳)向けの児童書のことです。
お話は絵本よりも長くなり、いくつかのチャプター(章)から構成されるのでチャプターブックと呼ばれます。
絵本のように絵がメインでなくなり、数ページに一度、小さな挿絵が出てくる程度になります。
日本で言うと「こまったさん」シリーズのような?(歳がバレそう…)
男の子が大好きな「かいけつゾロリ」シリーズのような???
そんな感じの児童書です。
ただ、日本のようなハードカバーの本ではなくコンパクトなペーパーバック(簡素な装丁と安っぽい紙質の洋書の定番タイプ)であることが多いです。
アメリカの小学校では1〜2年生ごろからこのチャプターブックを読むようになり、本格的な読書ができるようになるための準備が始まります。
チャプターブックが英語多読におすすめな理由
チャプターブックは、小学校低学年の子どもが読むための本なので
- 難しい単語や表現が出てこない
- 子どもでも飽きずに読み進められるような、わかりやすい内容
- 挫折することなく読書の達成感が味わえる適度なボリューム
- 次が読みたくなるようなシリーズものが充実
こんなことが多読に向いているポイントになります。
簡単すぎず、でも難しい単語でつまづくことも少ないのでどんどん読めてしまうんですね。
ところでアメリカで子育てをしていて感じるのは、アメリカの子どもたちって毎日たくさんの読書をするんです。
学校では毎日リーディングの授業がありますし、小学2年生の長男は宿題として毎日20分のリーディングをすることになっています。
ここで驚きなのが、アメリカって日本の国語の教科書のような、みんな同じ英語の教科書のようなものが存在しないのです。
だから学校でも家でも、生徒たちは自分の好きな本をどんどん読んでいきます。
そんなこともあって、アメリカの児童書はとにかく種類が豊富だなというのが印象です。
またアメリカでは子どもが読書習慣を身につけることをとても大切にしているので、子どもたちそれぞれのレベルに合った本を見つけられるシステムが確立しているなと思います。
Lexile指数やその他のリーディングレベルで自分にぴったりのレベルが見つかるのも、英語学習者にとって嬉しいところです。
自分のリーディングレベルが知りたい方はこちらをご覧ください
我が家が親子でハマった『Magic Tree House』
チャプターブックが多読にぴったりなのは分かったけど、具体的に何から読み始めたらいい…??
そんな方のために、これから多読に取り組みたいという方にぴったりの
とっておきのチャプターブック『Magic Tree House』についてご紹介しようと思います。
『Magic Tree House』ってどんな本?
『Magic Tree House』は、アメリカの子どもたちなら誰でも知っている、超定番のチャプターブックです。
内容は、8歳の兄ジャックと7歳の妹アニーのふたりのきょうだいの時空を超えた冒険物語。
ツリーハウスの中に入り、本に書かれた行きたい場所を指さして
「I wish we could go there」
そう唱えるとあら不思議。
ふたりはあるときは恐竜の時代、またあるときはヴェスヴィオ火山噴火直前のポンペイ、アメリカ南北戦争、それから江戸時代の日本など、さまざまな時代のさまざまな場所へと旅します。
おもしろいのは、ファンタジーでありながら物語の舞台や登場人物は史実に基づいていることです。
(ときどき完全なフィクションが舞台であることもあります)
子どもたちはファンタジーの中で楽しく史実の出来事や人物(ダヴィンチやシェイクスピア、グラハム・ベル、ナイチンゲール、リンカーン、芭蕉など)を学ぶことができるので、児童書として愛されるのも納得の内容です。
我が家では毎晩1チャプターずつ私が読み聞かせるかたちで親子で読んでいますが(※1年4ヶ月ほどかけて読了しました!2021年11月)
子どもたちにとって良質な児童書であるのと同時に、大人も興味深い内容なので一緒に読んでいて飽きません。
これは史実が織り込まれているからこそだと思います。
そして、ある程度常識としての情報が大人にはあるので、どんなことが書いてあるのかが想像しやすいというところも多読に向いているポイントだと思います。
たとえば、『Magic Tree House』の続編『Merlin Missions』24巻の舞台は1970年台のW杯で、サッカーの王様ペレに出会う旅になっています。
「ペレって知ってるけど、そんなに詳しくは知らないな…どんな人なのかな??」
そんな気持ちで毎晩楽しく読んでいました。
子どもたちは子どもたちで、大好きなサッカーがテーマの物語に興味津々。
(ペレについては、長男が私よりも詳しかったのでいろいろ教えてもらいました。笑)
シリーズものですが、基本的に1冊完結になっているのも挑戦しやすいポイントです。
『Magic Tree House』本のレベルは?ボリュームはどのくらい?
『Magic Tree House』のレベルは、1巻の240L(Lexile指数)から始まって、だんだんレベルアップしていきます。後半になるにつれ、400L近いレベルに徐々に上がっていきます。
本のボリュームは、単語数5000〜6000程度。
前半の巻は特に挿絵も多く、読みやすい印象です。
- Lexile指数240〜400L(後半になるにつれてレベルが上がっていく)
- 1冊あたりの単語数は5000〜6000程度
- 前半は特に挿絵が多くて読みやすい印象
- 1冊につき10チャプターの構成
対して、続編である『Magic Tree House Merlin Missions』は
レベルもボリュームもぐっと上がります。
並べると一目瞭然!
ボリュームはこんなに違います。
内容も『Magic Tree House』のときに比べてやや難しい内容になっています。
マジックツリーハウスが小学校低学年向けなのに対し、マーリンミッションは小学校中学年くらいの子ども向けかなという印象です。
『Magic Tree House Merlin Missions』のLexile指数は400〜600L程度。
本のボリュームは、単語数11,000〜15,000程度。
我が家は1年以上毎日読んでいたせいでこの変化にまったく気づいてませんでしたが…
いつの間にかレベルもボリュームもこんなにアップしていました。
私は読み聞かせに1チャプターあたり10分程度かかっていました。(かなりスピードを意識しながら音読してこのくらいかかっていました)
- Lexile指数400〜600程度
- 本のボリュームは単語数11,000〜15,000程度
- 挿絵は少なくなり、行間も狭くなって1ページあたりの単語数アップ
- 1チャプターを音読するのに10分程度かかる(黙読なら5〜10分)
- 1冊につき10チャプターの構成(例外あり)
だんだん成長していく子どもに合わせて、リーディングレベルも徐々に上がってくるところが大人の多読にもぴったりだなと思いました。
事実、私は今の今までこんなに単語数が増えていたことに気づきませんでした。
『Magic Tree House』おすすめの読み方
子どもの読み聞かせとして取り入れる
我が家は子どもの読み聞かせの1冊として『Magic Tree House』を取り入れていたので、毎晩1チャプターずつを読むという方法をとっていました。(はじめの頃は短かったので、2〜3チャプターを一気に読むことも多かったです)
この方法のいいところは、1日1チャプターという達成のしやすさです。
毎晩絵本の読み聞かせが日課というご家庭は多いと思いますので、その中の1冊を『Magic Tree House』の1チャプターにするというのはそれほど負担もなく取り入れられるんじゃないかなと思います。
お子さんも一緒に楽しんでくれれば、継続のモチベーションにもなります。
そして読み聞かせるということは音読することなので、ただ黙読するよりもさらに高い効果が得られます。
多読音読の効果は絶大です!!!
【追記】
私が『Magic Tree House』1巻を読みはじめたのは2020年の7月。
順調に読みすすめていき、2021年11月にやっと『Magic Tree House Merlin Missions』の最終巻を読み終えました。
(1年以上かけて読み聞かせてきた私としてはかなり感慨深かったです)
のんびり親子英語の一環として取り入れたい方には、1日1チャプターという方法がぴったりだと思います。
コツコツ読んで、1年半以内の読破を目指してみてください♪
大人の多読として取り入れる
あくまで大人の多読として『Magic Tree House』を取り入れる場合でも、できるならば一番のおすすめは音読です。
理由は、音読でリズムをつかむことこそ、文章読解の一番の近道となるからです。
文節の区切りがわかるようになると、面白いほど文章がすらすら読めるようになるんですよね。
でも、移動中の隙間時間などに読んだりという場合はさすがに音読は難しいですので(笑)その場合はスピードを意識した黙読をするといいと思います。
大切なのは、文章の意味を一生懸命とろうとしないことです。
そうではなくて、ただただ単語を追っていくような読み方をします。
『Magic Tree House』前半は30分もあれば1巻読めるほどのコンパクトなボリュームなので、ぜひ時間を意識しながらどんどん読んでみてください。
【まとめ】英語多読におすすめのチャプターブック『Magic Tree House』
本記事では英語多読おすすめのチャプターブック『Magic Tree House』についてご紹介しました。
児童書であるチャプターブックが英語多読におすすめな理由は以下です。
- 難しい単語や表現が出てこない
- 子どもでも飽きずに読み進められるようなわかりやすい内容
- 挫折することなく読書の達成感が味わえる適度なボリューム
- 次が読みたくなるようなシリーズものが充実
チャプターブックを初めて読むという方には、
アメリカの子どもたちにも大人気の『Magic Tree House』が断然おすすめです。
チャプターブック『Magic Tree House』が多読におすすめな理由は以下です。
- ファンタジーでありながら物語の舞台や登場人物は史実に基づいている
- そのおかげで大人はどんなことが書いてあるのか想像しやすい、そして興味深い
- シリーズを読み進めるにつれて、段階的にレベルアップできるつくりになっている
- 親子英語を実践する方には読み聞かせとして取り入れやすい(親子で楽しめる)
こんなことがおすすめの理由です。
英語多読にチャレンジしてみたいな…でも何から始めればいいのかわからない…という方は、
まずは『Magic Tree House』をぜひ読んでみてくださいね。
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