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【ピアノ番外編】アメリカのピアノ教育はこんなに違った!有名コンサバトリーに息子を通わせた話

eiko

こんにちは。本記事は番外編、子どもたちの習い事ピアノについてです♪

私自身が子どもの頃にピアノを習っていたこともあり、我が子にもピアノを習わせたいとはずっと思っていました。でも、転勤族の我が家にとってピアノの購入はどうするかという問題がネックになって、なかなか決断できずにいました。


でも…

そんなことしていたらピアノ習得に一番大切な時期を逃すかも…
絶対音感を身につけるリミットも迫っているし…

ということで、長男が5歳3ヶ月のときにピアノのレッスンを開始しました。
ピアノは私が日本から運んできた年代モノの電子ピアノでとりあえずスタート。


本記事では

  • アメリカのコンサバトリー(音楽学校)のピアノレッスンってどんな感じ?
  • 日本とアメリカのピアノレッスンの違い
  • この音楽用語、英語で何ていう??

以上を中心にご紹介したいと思います!

※あくまで我が家が通ったコンサバトリーのお話なので、参考程度にご覧ください。

eiko

ピアノの習い事に関するちょっとマニアックな内容になっているので、ご了承くださいm(_ _)m

目次

アメリカのコンサバトリー(音楽学校)ってこんなところ

さて、子どもたちのピアノの先生探しを始めましたが、英語もあまりできない、現地の友達もいない私にとって個人の先生を探すのはレベルが高すぎました…(汗)

すぐに諦めて大きなピアノ教室を探し始めたところ、たまたま車で30分ほどの場所に大学附属のコンサバトリー(音楽学校)を見つけました。
評判もよかったので、ここしかない!と決めました。

驚きのレッスン料

まずは入会金として200ドルほどを納め、スタッフがレッスン希望時間に空きのある先生を調整してくれて担当の先生が決まりました。

それから1年分のレッスン料をまとめて納入!
1回30分で45ドル(約4,500円)のプライベートレッスンが34回分で、1530ドル(約15万3,000円)でした。
(実際は年度の途中から入学したので、数回分を減額した額を払いました)


年間34回とレッスンが少ないのは、夏休みは基本的にレッスンがお休みになるからです。
そしてお休み中の夏休みにはサマーキャンプと呼ばれる特別プログラムがあって、参加したければそちらに別途申し込むシステムでした。
サマーキャンプは1週間ごとの特別集中コースといった感じで、普段のプライベートレッスンとは一味違った内容のものがいろいろ用意されていて、だいたい1週間500ドル(5万円!)となっていました。


庶民の私からすると「高っ!!」の一言でしたが、アメリカはピアノに限らず習い事はとにかく高額なんですよね。
かわいい我が子のためなら…そして私自身もコンサバトリーでのレッスンに興味があるし…ということで思い切ってスタートしました。

いよいよレッスン開始

さて、いよいよレッスン初日を迎えました。
初対面の担当の先生は、附属の音楽大学でも教鞭をとる高齢の男性の先生でした。


まずは初めてのレッスン、どんなことをするかと思ったらまん中のドの説明から始まりました。
「ここがCのkeyね〜」
ここで初めて気がつきましたが、アメリカではドレミではなく基本的にCDEFGABで音階を読むんです。
(ドイツ語読みでなくアルファベット読みです)

そして、日本だとまずはドの位置に右手の親指を置いたらそこからポジションを動かさずにドレドレ〜♪みたいな感じで弾くことが多い気がしますが、長男のレッスンは初日からオクターブを上がったり下がったりしながらドを弾いてました。


それから、オクターブの説明が始まりました。
「ピアノの白い鍵盤は7個ずつ音が並んでるよ、それにはそれぞれAからGまでの名前があるよ」
「8個目は1個目と同じ音だよね。それをオクターブっていうよ。ところでタコ(octopus)って足は何本だっけ?」

長男

8本〜!

「そうだよね、オクターブはだから8度上って意味だよ」

eiko

え、えぇーーーっ!!!

一応ピアノ経験者の私、初耳でした(笑)
オクターブにそもそも8という意味があったことにこの日初めて気がついた私…

そして、5歳相手に初日から基本的なこととはいえ理論から教えることにちょっと驚きました。
(初っ端からオクターブ飛ぶことにもびっくり)

その後のレッスンでもどんどん理論を教える先生に、レッスンルームの隅でただただ感心する私でした。

日本とはまるで違う導入期

アメリカでもきっといろんなメソッドがあって、先生によって教え方は違うとは思いますが
長男の先生はアメリカでは割とポピュラーな教え方の先生だったようです。

そんな先生の指定した教本はこちら。

THE MUSIC TREE (TIME TO BEGIN)
こちらは昔ながらの日本のピアノレッスンを受けてきた私にとっては衝撃の内容でした。


次の写真は、記念すべき1曲目の一部です。
まずびっくりしたのは、5線のない楽譜からスタートしたこと。

衝撃はそれだけではありません。
初っ端から黒鍵、しかも両手で弾くよう指示されていました。
そして、譜面で音符がどんどん高い位置に移動していくんですが、それに合わせて音もオクターブずつ上がっていくという楽譜でした。


それからいろんな音を両手でオクターブ上がったり下がったりして弾く曲があって、
その後5線譜の線が1本ずつ増えていきました。

この音はピアノの鍵盤のここ!というような教え方ではなくて、音符同士が何個分離れているからこの音!というような相対的な音の捉え方をしていくのはとっても興味深かったです。

そして5線譜の線上の音をline note、線と線の間の音をspace noteと呼ぶのも初めて知りました。

教本の最後のほうになると、ト音記号とヘ音記号が登場。
そしてついに、5線譜がすべて揃いました!!!

ト音記号は英語でG Clef、ヘ音記号はF Clefというのも初耳でしたが、驚いたのはここから…。

G Clefのクルクルの始まりのところ、下から2本目の線の上の音はG(ソ)で、これをTreble Gって呼ぶよ」
「同じように、F Clefの書き初めの黒丸のところ、上から2本目の線上の音はF(ファ)、これはBass Fね」
「で、そのふたつのちょうど間の音がC(ド)ね。これをMiddle Cって呼ぶよ」

eiko

目から鱗とはこのこと…(私、本当にピアノ習ってたのかな??)

よくよく考えると、ト音記号のトってソのことだったんだ…ヘ音記号のヘはファだったとは…!!!と、今までなぜか考えもしなかったことに気付かされました(笑)


長男の担当の先生、そしてこの教本の教え方では、まずはこのMiddle C、Treble G、Bass Fの3つの音を覚えて、そこから何度離れているかで音を読みなさいという指導でした。


アメリカの音楽の指導で感じたのは、それが子ども相手であってもしっかり仕組みから教えるということでした。
どちらがいいというわけではありませんが、日本と比べるとアメリカは何においてもまずはしっかりと子どもに仕組みから説明するというスタンスだなと思います。


余談ですが、現地校の音楽の先生がキンダーの生徒相手にソナタ形式とかロンド形式について教えていたときには驚愕しました。
当時、コロナでリモートラーニング中だった長男の横で「そんなマニアックなこと教えるの〜?」とびっくりしちゃいましたが、これがアメリカなんですよね。おもしろいですね!

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eiko

英語のピアノ教本はとっても興味深かったです。
易しい内容なので、習う前に試しに親子で英語ピアノにチャレンジしてみるのにも良さそう♪

日本とアメリカのピアノレッスンの違い

さて、そんな目から鱗だったアメリカのコンサバトリーでのピアノレッスンでしたが、
コロナ禍でオンラインレッスンになってしまってその後なかなか対面が再開しなかったので、結局1年経たずして辞めてしまいました。

それから、縁あって今は日本人の先生からオンラインレッスンを受けています。
次男もそれを機にレッスンをスタートしたので、アメリカ式で入った長男とは違い、
次男は日本の教本を使って昔ながらの日本の学び方でピアノの導入期を経ました。


ということで、日本とアメリカのピアノレッスンの違いについて私が驚いたことを2点ご紹介したいと思います。

※あくまで子どもたちが習った先生方の違いですのでご了承ください。

質を求める日本 vs 数をこなすアメリカ

アメリカで子育てしていると、ピアノに限らず勉強などでも特に感じるのは、アメリカはとにかく数をこなすことに重点が置かれているということです。
日本だと、ひとつひとつを完璧にこなして次へすすむというのが自然だと思います。
これがアメリカだと、完璧であることはそれほど求められず、とにかくたくさんの量をどんどんこなしていきます。

日本だと、国語の教科書をみんな一緒に丁寧に読みすすめて、作文ではきちんとした文章を書けているかを先生がその都度丁寧にチェックしてくれるところ、
アメリカの授業はというと、リーディングは各自で多読が基本、ライティングではスペルの細かい間違いは赤ペンで直されることもなく、どんどん書くことが求められるような感じでした。


ピアノでもそれは同じで、
日本だと姿勢や手の形などをきめ細かく正してもらいながら1曲1曲を丁寧にすすめていきましたが
アメリカでは短い曲をどんどんすすめていきました。とにかく数をこなすことが重視されていたと思います。


どちらがいいというわけではありませんが、お国柄だな〜ととても興味深かったですね。

真面目にコツコツ覚える日本 vs はじめに仕組みを学んで大胆に実践するアメリカ

これもお国柄が反映されているなという点です。

日本は、ピアノに限ったことではありませんが、とにかく真面目だなとつくづく思います。
これは日本の外に出たからこその実感したことで、日本の誇れるところだと思います。

そんな日本人なので、とにかく淡々と真面目に覚えたり練習したりが得意ですよね。
鍵盤の位置だって、ドからはじめてひとつずつ覚えていって1オクターブが完成するというのが自然だと思います。
テクニックにしても、小さい頃からバーナム、ハノンでつまらない練習もしっかりできる真面目さがあります。


対して、アメリカ人にそんな真面目さはありません(笑)
なんなのか理由も意図もわからないものを覚えたり練習したりというのは、アメリカには馴染まないんだと思います。
アメリカ人は、まずは仕組みを学ぶのが自然なようです。それがどんなに難しいことでも、相手が子どもでも、そのスタンスは変わらないんだなと現地校の子どもたちの勉強風景を見ていても感じます。

そして、仕組みを学んだらそこからはどんどん数をこなして、経験の中でそれを自分自身でものにしていくという感じです。
そのプロセスで、必要以上の指導や介入はあえてしていないのかも?と感じることが多々ありました。

練習も、コツコツは向いていないようで派手だなぁと思いました。
(初っ端から両手・黒鍵・オクターブ飛ぶ曲で始まったことからも派手さが伝わるかと思います)
日本ではピアノ練習といえば当たり前のハノンなども、先生に使わないのか伺ったら「少なくともこんな小さいうちは必要ない、曲の中でテクニックをつけていけばいいから」とキッパリ言われました。

【導入期】ピアノレッスンで使う英語の音楽用語

さて、最後に導入期のピアノレッスンで学んだ英語の音楽用語をまとめたいと思います。

我が家は現在オンラインで日本人の先生にピアノのレッスンを受けていますが、
今の時代、逆に海外の先生に英語でレッスンを受けることも不可能ではありませんよね♪
日本人の先生でも、最近では英語で教えてくれる先生が増えているとも聞きます。

そうすると英語とピアノが一度に学べて一石二鳥かも!?しれませんよね。

そんなときに役立つ英語です。

ド  C  
D
E
ファF
G
A
B

読み方はドイツ語読みではなくアルファベット読みです。

長男は英語から入って今は日本語でピアノを学んでいるので、ドレミに関してもバイリンガルです。

eiko

ドレミはイタリア語で日本語はハニホヘトなので音階だけはトリリンガルですね♪

ちなみに、私は英語で言われても一瞬考えないとすぐには分かりません(笑)

長調  major 
単調minor

例えばハ長調はC major、ヘ短調はF minorとなります。

鍵盤key(ひとつひとつを指す)、keyboard(全体を指す)
白鍵 white key
黒鍵black key

これは分かりやすいですね♪

まん中のド Middle C
5度上のソTreble G
5度下のファBass F

これはあまり日本では使わない表現かもしれませんが、知っていると役に立つ英語です。

楽譜に出てくる英語

ト音記号 G Clef
ヘ音記号F Clef
2段譜Grand Staff
小節bar
音符note(線上の音符はline note、線と線の間はspace note)
休符rest
beat
全音符whole note
2分音符half note
4分音符quarter note
8分音符8th note
16分音符16th note

導入期に使うのはこのくらいわかっていれば十分だったかなと思います。

まとめ

本記事は【番外編ピアノ】、アメリカの大学付属のコンサバトリー(音楽学校)に長男を通わせて感じたあれこれを、以下を中心にご紹介しました。

  • アメリカのコンサバトリー(音楽学校)のピアノレッスンってどんな感じ?
  • 日本とアメリカのピアノレッスンの違い
  • この音楽用語、英語で何ていう??

日本とはずいぶん違うところもあって、ピアノを幼少期に習っていた者としてとても興味深かったです。
そして現在は紆余曲折あって日本の先生のオンラインレッスンを受けていますが、ふと日本から逆に海外の先生にピアノを習うことも不可能じゃないなと思いました。

基本的な単語さえわかっていれば特に困ることもなくレッスンが受けられると思うので、
子どもに英語とピアノを両方習わせたいと考えているご家庭は「英語でピアノレッスン」というのはひとつの手かもしれないですね。
ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか♪
(今はオンライン英会話も当たり前ですし、それにしても便利な時代になったものですね〜!)

eiko

以上、番外編ピアノについてでした。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • ブログ面白かったです。
    私は子供の頃ピアノが家の事情で習えなかったので50歳を間近に二か月前習い始めました。今になってハ長調とか音符などよく理解していなかったんだなぁとつくづく思いました。
    私もアメリカに住んでいますが、逆に日本のピアノ事情を知らなかったのでなおさら興味深かったです。

    • はな様

      コメントありがとうございます。
      アメリカでピアノを習っていらっしゃるんですね。いろいろなメソッドやアプローチがあると思いますが、日本のレッスンしか知らなかった私としてはアメリカのレッスンはたくさんの発見に満ちていて素晴らしいなと感じました。

      ぜひこれからのピアノライフを楽しまれてくださいね。

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