今回ご紹介する絵本は『Chrysanthemum』です。
(Chrysanthemumは日本語で菊お花のことです)
作者のKevin Henkes氏は『Kitten’s First Full Moon』でCaldecott Medal(コルデコット賞)を受賞したこともあるアメリカの人気絵本作家です。
本作Chrysanthemumも彼の人気作品のひとつで、アメリカでは小学校の授業で取り上げられることも多い道徳的なお話です。
長男の担任の先生が自己紹介のときに一番好きな絵本としてこの『Chrysanthemum』を挙げていて、気になって購入してみました。
教師が選ぶだけあってとっても深くて心温まるストーリーで、私も大好きな絵本になりました。
『Chrysanthemum』あらすじ
Chrysanthemumという名前の小さな女の子は、
両親につけてもらった自分の名前が大好きでした。
それは初めて学校に行った日のこと。
クラスメイトは、彼女の名前が長すぎること、それが花からつけられた名前であることを理由に彼女をからかいます。
彼女はすっかり自分の名前が嫌いになってしまいます。
しかしあることがきっかけで、彼女は自分の名前が大好きだったことを思い出します。
『Chrysanthemum』おすすめポイント
内容はずばり、差別がテーマ。
なのですが、登場するキャラクターが可愛らしいネズミで、その差別のもとになったのは花に由来した女の子の名前というところが、この絵本の妙です。
Chrysanthemumはみんなよりも長い名前が理由でからかわれますが、しかし先生は決して、彼女をからかったクラスメイトのことを叱りません。
それどころか、彼女の名前が長いことを教えてくれてありがとう、と言います。
「差別はいけません」ではなくて「みんなそれぞれ違うよね」っていうメッセージが貫かれているところが、アメリカらしいなと思うのです。
お花の名前がたくさん出てくるのもこの絵本ならではですよ。
『Chrysanthemum』リーディングレベル(Lexile指数)と対象年齢
リーディングレベル:Lexile指数 570L
対象年齢:4〜8歳
Lexile指数についてはこちらで詳しく解説しています
『Chrysanthemum』まとめ
タイトル | 『Chrysanthemum』 |
作者 | Kevin Henkes |
本の長さ | 32ページ |
リーディングレベル | Lexile指数570L |
対象年齢 | 4〜8歳 |
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