ご紹介するのはStef Wade著『A Place for Pluto』です。
Plutoは日本語で冥王星(めいおうせい)。
30代の私が子どもの頃は、冥王星といえば太陽系の第9番目の惑星とされていました。
でもご存知でしたか?この冥王星、ほかの8つの惑星とは大きく性質が違うことから公式に惑星と呼ぶべきか、これまで長い間論争がなされてきました。そしてとうとう2006年、冥王星は準惑星(dwarf planet)に再分類されました。
本作は、そんな冥王星が自分の居場所を探して旅するお話です。
『A Place for Pluto』あらすじ
冥王星はかつて、9つの太陽系の惑星の中のひとつでした。
しかしある日、周りに輪を持つ土星と、そして月を持つ木星が言いました。
「あなたはもう惑星とは呼べないわ」
「あまりにも小さすぎる」
惑星じゃないと言われた冥王星はがっかりしました。
そこに、お友達のハレー彗星が通りかかりました。
冥王星は自分も彗星なのではと考えましたが、ハレー彗星のような尾は自分にはありません。
惑星でもなければ彗星でもない自分は一体なんなんだろう?冥王星はまた、がっかりしました。
冥王星は無事、自分の居場所を見つけることができるのでしょうか?
『A Place for Pluto』おすすめポイント
本作は宇宙をめぐるちょっと専門的な論争について、子どもにもわかりやすくて楽しい物語になっています。
宇宙にまつわる専門用語がたくさん出てきますが、自分の知識と挿絵でどういうことなのかがたいてい推測できるのでご安心を。
(asteroid:小惑星、meteoroid:流星物質はわからなかったので、子どもたちと読後に一緒に調べました。ほかにも、いろんな星の名前が出てくるのでお子さんとどんな星か一緒に調べてみるのも楽しいかもしれません)
巻末には、冥王星がどうして惑星ではなくなったかがわかりやすく解説されていて大人にも興味深い内容でした。
冥王星はどれほど小さいかというと、アメリカの半分ほどのサイズなんだそうです。
『A Place for Pluto』読み聞かせレベル(Lexile指数)と対象年齢
リーディングレベル:Lexile指数 AD560L
対象年齢:5〜8歳
Lexile指数についてはこちらの記事で詳しく解説しています
『A Place for Pluto』まとめ
タイトル | 『A Place for Pluto』 |
著者 | Stef Wade |
本の長さ | 32ページ |
リーディングレベル | Lexile指数 AD560L |
対象年齢 | 5〜8歳 |
コメント