- 大人のやり直し英語の最中
- スピーキングに伸び悩んでいる、おすすめのテキストは?
- 『英語のハノン』実際の効果は?
こんにちは
突然ですが、みなさんはピアノを習っていた経験はありますか?
当ブログでも何度か書かせていただきましたが、私はピアノ経験者(習い事)です。
ピアノの思い出といえば、毎日のつまらない基礎練習…そうです、ハノンです。
ハノンを知らない方のために簡単に説明すると、ハノンというのは指を鍛えるためのピアノの定番の教本です。
ただひたすら5本の各指を鍛えるために作られた60の練習曲は、曲というのもはばかられるような無機質な内容です。
旋律もなにもない、筋トレのような修行のようなパターンプラクティスです。
ピアノを習っている子どもはみんな、このハノンに拒否反応をしめすんですよね。
でも先生や親に「これをやらないと絶対に上手くなれない、やらなかったら必ず後悔するよ」と、なんとも恐ろしいことを言われ…いやいやながらも毎日練習する、それがハノンです😅
ちなみに、日本のピアノ教育では当たり前の、誰でも通る道であるハノンですが、
こんなにハノンを弾くのは日本人だけだとも言われています。
以前子どもたちが師事していたアメリカのピアノの先生は、ハノンはそんなにやりたければやれば?というタイプの先生でした。
正直、こんな機械的でつまらない練習が継続できるのは勤勉な日本人だからこそだなとも正直思います(笑)
でも、振り返ると大人の言ったことは正しかった…と思うのです。
ハノンやっといてよかった、ありがとうハノン!
となるのが、これもまたハノンなんです(笑)
…と、ピアノの話が長くなってしまいましたが、
先日、英語を学習中の友人の家で『英語のハノン』というテキストを見つけて思わず「おぉ〜」と唸ってしまいました。
まずそのネーミングセンス。
そして「英会話と楽器演奏が同じって感覚、めちゃくちゃわかる〜」という共感。
内容を見てみると、確かにこれは英語でいうところのハノンだなと思いました。
ひたすら、英会話の瞬発力と筋肉を鍛えるための内容になっています。
でも、これこそリーディングは得意でスピーキングが苦手な日本人に必要なトレーニングなのでは?と思いました。
あとから振り返って、あのときやってて良かった!と思えるのがハノンというもの。
内容は少々単調でおもしろみには欠けるかもしれませんが、勤勉で真面目な日本人には『英語のハノン』は案外合っているのでは??とさえ思いました。
というわけで本記事は、英語のテキスト『英語のハノン』について詳しく解説したいと思います!
英語テキスト『英語のハノン』とは?
『英語のハノン』はスピーキングのための英文法テキスト
『英語のハノン』は2021年4月に出版された英語テキストですが、Amazonの英会話カテゴリーで2022年現在、売れ筋1位の話題の英語テキストです。
このテキストの面白いところは、サブタイトルの通り
スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル
というところです。
英文法のテキストでありながら、あくまでスピーキング力を上げるための英文法を身につけることを目指しています。
日本人にとって英文法というと、ノートに向かって文章を書くようなイメージが強いと思いますが、本来の英文法というのは英会話をするためにあるものなのだと。
これだけでもなんだか新鮮ですよね。
ピアノでいうと英文法とは楽譜で、英会話が演奏にあたる。
演奏をするためには、楽譜に登場するいろんなパターンをあらかじめ使えるようにしておかなければ、いくら楽譜が読めても演奏することはできない。
各箇所をなめらかに自在に演奏するための特訓ドリルがつまりハノンであり、
流暢に英会話するためのそれが英語のハノンということでした。
英文法は本来スピーキングのためにあるもの
これ、ピアノと英語を両方学んできた身としては、ものすごーーーくよくわかるたとえだなと思いました。
私は常々、ピアノと英語は似ているな、もっと言うなら音楽は言語だなと思っています。
これは学生時代には気づかなかったことで、英語を実際に話したり音読したりするようになって初めて気がついたことでした。
私の場合は子どものために英語の絵本の読み聞かせを始めてかれこれ5年以上になりますが、断言できます。
英文法は、声に出すと驚くほどすんなり身につく!
これは本当です。
それまで苦手意識しかなかった自分が大人になって英語を克服したのは、間違いなく音読の効果です。
英検準1級に一発合格したのも間違いなく日々の音読のおかげです。
私の場合は、莫大な音読をこなすうちに自然と英文法がわかるようになりましたが、
これは声に出して読むことで文章の抑揚や区切りがわかるようになったり、パターンを身につけた結果です。
ということは、逆に最初からその区切りやパターンをトレーニングすれば、もっと早くスピーキングって身につきそうですよね。
英語のハノンは、その練習に特化しています。
口に出して読みながら、文法を徹底的に身体に染み込ませていきます。
知ってる英文法を、使える英文法へ
みなさんも経験があると思いますが、英文は読める、書けるのに、
それがものすごくシンプルな文法からなる文章にもかかわらずいざ口にしようとするとしゃべれないという現象。
主語が二人称から三人称に変わった瞬間、否定文や疑問文に変わった瞬間、パッと口から出てこない。
時制が変わるともうお手上げ…など。
これは圧倒的にスピーキングの練習が足りてない証拠です。
英語のハノンは、その練習が効果的にできるようにものすごくよく練られています。
横山雅彦/中村佐知子『英語のハノン 初級 ―スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル』内容見本https://t.co/gnm3vftA1x pic.twitter.com/gWBk0LtvMP
— 筑摩書房 (@chikumashobo) April 23, 2021
音声をダウンロードして、それに従ってまずはリピート、それから文の変換(否定文、疑問文へなど)をするトレーニングをしていきます。
ダウンロードはこちらから>>『英語のハノン』ダウンロード特設サイト
これ、私もやってみましたがこんなにシンプルな文の変換なのに実際瞬時に口から出すのはこんなに難かしいのか…
と驚いちゃいました。
そして、まずはテキストを見ながらすすめていきますが、慣れたら音声のみでのトレーニングが推奨されています。
この音声のみでの練習が…さらに難易度高いです。
この一冊(まずは初級編が断然おすすめです)をマスターすれば、相当な英会話の瞬発力が身につくはずです!
『英語のハノン』効果的な使い方は?ポイントを3つ紹介
では、そんな画期的なテキスト『英語のハノン』の効果的な使い方は?
ポイントをこれから3つ紹介します。
ポイント① 毎日コツコツ継続
まず大事なのは、毎日継続することです。
ピアノのハノンと一緒です。
我が子も毎朝15〜20分、ピアノでハノンの練習は欠かしません。
最初は弾くだけで精一杯の様子でしたが、今では起きた瞬間、ぼーっとした頭でも指が動かせるようになってきました。
ちなみに私は子どもの頃、ハノンを弾きながらこっそり漫画を読んでいました。真面目なのか不真面目なのか…
英語のハノンも慣れるまでは大変かもしれませんが、
ぜひ継続して何も考えずとも口が動くようになるのを目指してみてください♪
ポイント②細く長くを目指して、一度にやりすぎない
私はピアノと英語を両方やってみた経験上、このふたつは本当に似ているなとつくづく思うんですが、
英語を身につけるために効果的な勉強法も、ピアノと面白いほど同じなんですよね。
毎日の継続もそうです。
一度にドカッとやるよりは、少量を毎日のほうが断然効果が高いのも、ピアノと同じですね。
特にハノンは、1日たくさんやったからといってテクニックが即効つくわけじゃありません。
毎日少しずつやって、気づいたら身についているようなものです。
目先の効果を求めず、細く長くを目指すのが断然いいです。
1日のノルマは無理しない程度で!
完璧を目指す必要もなく、テキストを何周もする前提でさらっと通すだけで十分です
ポイント③『英語のハノン』と多読音読が最強の組み合わせ
私が考える最強の練習メニューは、英語のハノンと同時に多読音読をすることです。
英語のハノンのある購入者のレビューに
「パターンプラクティスは意味がない、これだけでは英語を話せるようにはなれない」
というやや批判的な内容がありました。
これは、ある意味正しいかもしれません。
でも、それはパターンプラクティス「だけ」では英会話は身に付かないということだと私は思います。
ところで、多読を英語学習に取り入れている方は多いかもしれませんが、音読をされている方は少ないんじゃないかと思います。でも、音読はものすごく大事です。
音読は、ピアノでいうとメロディのある曲を練習するようなものです。
ピアノでも、ハノンばかりやっても演奏できるようにはなりません。ハノンをやりつつ、いろんな作曲家のいろんな曲を練習してこそ上達しますよね。
音読していると「あ、ここはハノンで練習したからすんなり音読できる」ということが増えていくはずですが、これはパターンプラクティスによって磨かれた瞬発力のおかげですよね。
ぜひ、テクニックと演奏(音読)の両方を磨いていってみてください。
ちなみに私は音読ができるようになってから、英会話でも言葉に詰まることがなくなりました。話したい内容を日本語から英語に変換することもなくなりましたね。
まとめ
本記事では、今話題の英文法のテキスト『英語のハノン』についてご紹介しました。
このテキストの新しいところは
スピーキングのための英文法テキスト
というところです。
英文法とは本来、英会話をするためにあるものなので、英文法を学ぶことはスピーキングを身につけることだということです。
テキストは初歩的な中学生レベルの文法から始まりますが、それがわかっていることと実際使いこなせることはまた別の話だということにすぐに気がつくはずです。
はじめは口が慣れるまで大変だと思いますが、それを超えると少しずつ英語の瞬発力が身に付いていくはずです。
ぜひ
- 毎日コツコツ継続
- 細く長くを目指して、一度にやりすぎない
- 『英語のハノン』と多読音読が最強の組み合わせ
以上を意識しながらチャレンジしてみてください♪
まずは断然初級がおすすめです
(本記事は、2022年6月10日に加筆・修正しました)
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